在来品種等蓮図鑑

京 都  花 蓮 研 究 会

主な花蓮品種

 

■巨椋池品種(16品種)

■内田又夫氏作出品種(9品種)

■在来種等 (55品種)

 

■在来種等 (55品種)

 

【紅】毎葉蓮、蜀紅蓮、陽山紅、誠蓮、玉繍蓮、艶陽天、青菱紅蓮、一点紅
【桃】大賀蓮、原始蓮、行田蓮、中国古代蓮、中日友誼蓮、桜蓮、若狭又五郎蓮、京都御苑(トンボ池実生)、藤壺蓮、浄台蓮、漁山紅蓮、姫蓮、神光院蓮、即非蓮、ネール蓮、妙蓮、紅万万、姫万里
【白】真如蓮、清月蓮、伊勢神宮蓮、アメリカ白蓮、平等院、崇高堂、白君子小蓮、西円寺青蓮、漢蓮
【爪紅】酔妃蓮、孫文蓮、瑞光蓮、金輪蓮、韓国景福宮蓮、玉楼人酔
【斑】一天四海、天竺斑、不忍池斑蓮、湖山池大名蓮、大灑錦
【黄・黄白】バージニア、ウイスコンシン、キバナハス、オハイオ、威州黄蓮
【黄紅】舞妃蓮、紅舞妃蓮、古幡王子蓮、ミセス・スローカム、小三色蓮

Zr-1 毎葉蓮(まいようれん)

紅一重中型有条。弁は剣弁で比較的細く、弁先が外側に少し反り返り、萼弁が最後まで残るのが特徴。花色は紅色で条線が鮮明。茎の下部、果托、葉裏の赤さは蜀紅蓮に似ている。花つきがよく、葉茎ごとに花茎を持つのが品名の由来で、「葉毎蓮」ともいう。実は円いことから数珠の材料ともなっている。江戸期の図譜にも紹介されている。

Zr-2 蜀紅蓮(しょっこうれん)

紅一重中型有条。紅色系品種の中では一番濃い部類である。花弁は濃紅色で、丸形、先端はやや尖る。花容は碗状で、よく整った底白花で、蓮台をイメージさせる。花弁は硬く崩れないので、古くはこの花弁で酒を酌み交わし、長寿を祝福したとされる。果托、茎の下部、葉裏が赤い。江戸期の図譜にも紹介されている。

Zr-3 陽山紅蓮 (ようざんこう)

紅半八重大型。 葉柄は非常に頑丈で、花柄も背丈が高く、花の濃い紅色と相まって存在感があり、花色、大きさから蓮の中の蓮ともいえる。

Zr-4 誠蓮(まことばす)

紅八重中型有条。花弁は濃い桃色、3日目になると基部の方から退色し、白色となっていく。花弁数が多く、花つきも良いことから福井県南越前町(旧南条町内)などで盆用の花として広く栽培されている。別名「福岡八重蓮」ともいう。

Zr-5 玉繍蓮 (ぎょくしゅうれん)

紅八重中型有条。花色は八重種では濃い部類で、紅八重種の代表的な品種である。内弁は細弁をなし、雄蘂の変化が著しく、本草図譜にある「白い爪がある」というのはこの弁化を指したものである。芍薬を思わせ華やかで、花つきは良好。奈良唐招提寺で古くから栽培されていることから「招提寺蓮」と呼ばれ、また別名「法華蓮、繍玉」ともいう。

Zr-6 青菱紅蓮 (せいりょうこうれん)

紅一重大型 中国武漢市青菱に自生している蓮。花色は濃紅色で鮮やかで、紅色の濃い品種の一つである。晴れ渡った2日目には、花弁が水平まで大きく開ききる。中国ではこの蓮の実を食用として利用されている。

Zr-7 一点紅 (いってんこう)

中国の図鑑では、「赤一重、中・小型」とあるが、日本で栽培しているものは大型である。中国武漢市東湖風景区で育成されたもの。名前の由来は、雄しべの付属物の先端に紅が入ることから。

Zp-1 大賀蓮 (おおがはす)

桃一重大型無条。ハスといえば大賀蓮といわれるほど、ハスの代名詞ともなっているが、そのため本種でないものが大賀蓮として展示されていることも多い。花色は桃色、弁先や縁辺に濃い桃色が入る。花弁はやや細長で舟底型で条線は鮮明でない。蕾の時、外弁数枚が舟形にふくらむ。1951年大賀一郎博士が千葉県検見川で地下4.6mから発掘した実から育成したもので、実は二千年以上経っていると推定され、「二千年蓮」ともいわれる。品種名の語尾が「蓮」の場合「ばす、れん」と読むが、大賀蓮は「はす」とする。千葉県天然記念物。

Zp-2 原始蓮 (げんしばす)

紅一重大型有条。大賀一郎博士が原始的な形態を備えた蓮とされたことから「原始蓮」となった。命名は、本種がハスの原型を供えていると解釈している。花弁は幅が広く、色はやや濃い桃色で、条線は鮮明である。「備中」、「加賀」などの食用レンコンが入る前に栽培されていた大阪河内地方の地蓮の一種と見られている。大阪府天然記念物。

Zp-3 行田蓮 (ぎょうだばす)

桃一重大型無条。埼玉県行田市小針の遺跡から出土したもの。花色は桃色、弁先に濃い桃色が入る。大賀蓮ほど縁辺に濃い桃色は入らない。

Zp-4 中国古代蓮 (ちゅうごくこだいばす)

桃一重大型無条。花色は桃色であるが大賀蓮よりうすい紫紅色である。中国遼東半島にある遼寧省晋蘭店(フランテン)より出土した千年前の実から育成されたもので、別名、「千年蓮」、「フランテン蓮」ともいう。

Zp-5 中日友誼蓮 (ちゅうにちゆうぎれん)

桃一重中型。中国育成種。日中友好の証として、大賀蓮と中国古代蓮の交配で生まれたのが中日友誼蓮である。

Zp-6 桜蓮 (おうれん)

桃一重中型有条。つぼみは丸形。咲き始めは濃桃色であるが、退色が早く、やや紫みの薄い紅色いわゆる桜色になる。丸弁で、弁幅が広く、条線はあまり鮮明でない。花つきはきわめてよい。江戸期の図譜にも紹介されており、「白川紅蓮」ともいい、白川候松平定信の浴恩園の代表的な紅蓮であったと考えられる。

Zp-7 若狭又五郎蓮 (わかさまたごろばす)

桃一重大型無条。福井県小浜市奥田縄 山本又五郎家に代々継承され、他所へ出ることなく、同蓮池において一世紀近くに渡り、栽培されてきた蓮ということで「若狭又五郎蓮」と命名された。この蓮は福井県小浜市口名田地区(旧、福井県遠敷郡口名田村)において古くから栽培されてきた地蓮で、当初、蓮根は小型であると思われていましたが、肥培管理を十分行い、栽培すると大型になる。

Zp-8 京都御苑 (きょうとぎょえん)

桃半八重大型有条。花弁は全体に桃色で条線が鮮明である。果托は実が充実していると扁平となる特徴がある。京都御苑トンボ池の蓮で、この池は閑院宮邸(京都御苑の南西にあった)の土を運んでつくられたもので、以前閑院宮邸で咲いていた蓮が再生したものと考えられる。

Zp-9 藤壺蓮 (ふじつぼばす、とうこれん)

桃一重大型有条。花弁は全体に桃色で弁先や縁辺が濃く、条線が鮮明である。弁の幅は広く、花つきもよい。江戸期の図譜にも描かれており紅蓮種では代表的な品種の一つ。かつて京都本願寺の堀に植えられていたが絶えてしまった。現在、堀には本種でなく「淀姫」(京都淀城の堀に自生している蓮)が植えられている。

Zp-10 浄台蓮 (じょうだいれん)

桃一重大型有条。花弁は淡い紫紅色で、先端は紅色濃く、基部の3分の1は白っぽい。また比較的柔らかく、薄いことが、花全体に情感を漂わせ、古くから伝わる故かも。江戸期の図譜にも紹介されている。敗荷の中に残る果托は幾何学模様に整い、花後にも美しさをみせる品種の一つである。

Zp-11 漁山紅蓮 (ぎょざんこうれん)

桃一重大型有条。花色はピンクであるが退色が比較的早い。雄ずいの弁化もみられる。花葉ともに小ぶりで、条線が鮮明。花立ちもよいため、お盆の花として利用されている。漁(魚)山は声明の起源地として伝説に残る中国の地。

Zp-12 姫蓮 (ひめばす)

桃一重中型無条。弁は剣弁で細い。花色は赤色、葉は小さく花立ちがよい。

Zp-13 神光院蓮 (じんこういんばす)

桃一重中型有条●。茶碗蓮の一種である。姫蓮に似て花色はピンク。やや剣弁をなし、弁の左右両端が少し折り畳んでいる。条線は不鮮明。葉が大きく、葉裏にかすかに赤味を帯びている。京都西賀茂の神光院に晩年を送った蓮月尼(1791~1875)遺愛の蓮。後に唐招提寺に移植された。

Zp-14 即非蓮 (そくひれん)

桃一重中型有条。花色は桃色。剣弁で左右両端やや折れ込む。葉は小さく、やや粗、葉柄棘は大きい。即非が将来したものといわれている。

Zp-15 ネール蓮 (ねーるばす)

紅一重大型。蕾はやや長い円錐状で、花容は雄大にして端正。赤紫色の一重、花弁がやや広く、条線は鮮明。インドのネール首相がネパール産(釈迦生誕地方の蓮)の実を奈良薬師寺に贈られたものである。

Zp-16 妙蓮 (みょうれん)

つぼみのときは普通の蓮と変わらない円錐形であるが、開花すると花托がなく、その花中にいくつかの花をもつのが特色である。なお、つぼみの時、花弁縁辺に白い縁取りがある。形態としては、「双頭蓮」、「品字蓮」、「田字蓮」から「12時蓮」まである。花弁数は数千に達する。滋賀県守山市の「近江妙蓮」は、田中家に1406年よりこの品種の記録が保存されている。明治27年まで同家にあった蓮はいったん絶えたが、金沢市持明院の「妙蓮」を昭和38年に大賀一郎博士の手によって移され現在に至っている。滋賀県天然記念物。

Zp-17 紅万々 (こうまんまん、べにまんまん)

紅八重大型無条。花色は濃桃で条線はあまり鮮明でなく、紅色系八重種では数少ない無条花。開きはじめは遅いが、開き始めると満開までは早い。花托の心皮は突出しない。「万々」とは花びらの数が多いさまを表し、さすがに1万枚はないが、100枚を超える花びらは見事である。

Zp-18 姫万里 (ひめまり)

桃一重中小型無条。中国から譲渡を受けた実より2001年に育成されたもの。中国系の特徴の鉢の大きさに合わせて性状が変わる。

Zw-1 真如蓮 (しんにょれん)

白一重大型。白色でかなり緑色味があり、弁の幅が広く丸弁。山口県西円寺法船庵に古くから栽培されている。「天女蓮」ともいう。

Zw-2 清月蓮 (せいげつれん)

白一重大型。つぼみは長い円錐状で、淡黄緑。弁は剣弁で細い。弁は帯緑色。「青白蓮、清生蓮」ともいう。

Zw-3 伊勢神宮蓮 (いせじんぐうばす)

白一重中型。伊勢神宮の内外宮匂玉池にあったものとされる。

Zw-4 アメリカ白蓮 (あめりかびゃくれん)

白一重大型。白色丸弁、基部はいくらか淡黄。つぼんだ型は丸形で、外弁やや緑黄色を呈する。各弁の先端に淡赤点がある。1948年海老塚捷治氏がメソジスト教会ニューヨーク本部より実を導入。その実は円形(短径1.4cm、長径1.5cm)であったが、現存のものは楕円形をなしている。栽培中に東洋産の白色種と自然交配したものと思われる。

Zw-5 平等院 (びょうどういん)

白一重中型。平等院の庭園発掘調査の折、平成11年9月にハスの実が1粒発見され、平成12年宇治市植物公園で育成、平成13年7月に開花したもの。約100~200年前のものと推定されている。

Zw-6 崇廣堂 (すうこうどう)

白一重中型。2000年に崇廣堂に藤堂家の学術調査で伺われた白嵜顕成氏が勾玉池で幼芽を発見、市田進一氏が育成したもの。勾玉池で蓮が絶えて三十数年経っていた。

Zw-7 白君子小蓮 (しろくんししょうれん)

白一重小型。江戸図譜にも登場、小型種の代表的な品種。弁は剣弁でそりがあって大きく、弁は薄く、先端に淡赤の斑点を持つ。蓮根は、拇指大でも十分開花する。「唐招提寺青蓮」ともいう。

Zw-8 西円寺青蓮 (さいえんじせいれん)

白八重大型。青蓮は浄土宗の象徴とされていて、浄土宗の開祖の慧遠(314~385が、中国の東林寺に植えたのがはじまりとされている。日本には、堺の澄円上人が元亨元年(1321)中国の同寺から持ち帰ったもので、山口県萩市の西円寺に植えられた。その後、九品寺と吉祥寺に分根された。西光寺の青蓮は、愛知県岡崎市の九品寺からのもの。別に北九州市吉祥寺にもある。山口県天然記念物。

Zw-9 漢蓮 (かんれん)

白八重小型。矯性種として愛されてきた品種で、つぼみは丸形。温度が高ければ開花するが、花托、雌蕊が葉化しており、雄蘂もほとんどないため結実は少ない。「香炉蓮」、「白玉蓮」ともいわれ、大和、山村御所の第六世文秀女王遺愛の蓮とされている。葉面は粗。

Zt-1 酔妃蓮 (すいひれん)

爪紅一重大型。花弁は開花1日目は淡いピンクであるが、2日目には退色して先端部に残るほのかなピンクは、あたかも妃が酔うたごときの色であることから、この名が付けられている。江戸期の図譜にも描かれており、爪紅種では代表的な品種。また「孫文蓮」とも呼ばれるが全くの別種である

Zt-2 孫文蓮 (そんぶんれん)

爪紅一重大型種。1918年孫文が日本の友人田中隆氏に贈った実4粒から育成されたもので、そのため「孫文蓮」とされた。酔妃蓮に比べて花弁が細長く剣弁で、開花時には花弁全体が淡桃色で赤いハスと見間違うほど。2日目の花容は酔妃蓮は碗型であるのに対して大きく開花し、淡桃色が退色し、弁先に桃色が残るだけとなるなど異なる点が多い。

Zt-3 瑞光蓮 (ずいこうれん)

爪紅一重大型。花容はふっくらした感じで、弁は幅が広く、ピンクの条線が鮮明のため全体が桃色にみえる。縁辺は紫紅の覆輪となる。外弁は比較的散りやすい。江戸期の図譜にも紹介され、酔妃蓮と並んで代表的な爪紅種である。

Zt-4 金輪蓮 (きんりんれん、こんりんれん)

爪紅一重中型。花弁は白地で、その縁辺に紫紅の覆輪が鮮明で、各条線に淡赤がある。花弁はやや剣弁で、輪のように咲く。開花後は退色し、白地に赤色の覆輪と先端に濃い爪紅として残る。奈良法華寺にあったことから「法華寺蓮」ともいう。なお「法華蓮」は玉繍蓮をいう。江戸期の図譜にも紹介されている。

Zt-5 韓国景福宮蓮 (かんこくけいふくきゅうれん)

爪紅一重大型。花色は酔妃蓮に似るが、弁が比較的長いのが特徴。爪紅種の中では花径が最大で、茎は太く大きいが、花つきは少ない方である。韓国の景福宮慶会楼の宮苑池のものである。

Zt-6 玉楼人酔 (ぎょくろうじんすい)

爪紅八重中型。中国品種である。

Zm-1 一天四海 (いってんしかい)

斑一重大型、斑が多いタイプ。斑種としては大型で、現在に伝わるものは斑(まだら)の入りが多い代表的な品種である。花弁の縁辺に紫紅色の不規則な帯状紋が入り、花弁の表と裏では紋様が異なる。品種名は、「一天四海、皆帰妙法」という仏典の一説に由来している。岡山後楽園の「大名蓮」と同一種とされる場合があるが、斑の入り方が少ない。これが本来の斑の入り方との説もある。

Zm-2 天竺斑蓮 (てんじくはんれん)

斑一重中型、斑が多いタイプ。一天四海に似ているが、つぼみは丸形で、弁の縁辺の紫紅色の帯状紋は一天四海に比べて変化が著しい。

Zm-3 不忍池斑蓮 (しのばすいけまだらはす)

斑一重大型、斑は少ないタイプ。錦辺蓮よりさらに縁辺の紫紅色が細く、線紋になっている。「金華山、金糸蓮、ふちべに、不忍池白種」ともいう。

Zm-4 湖山池大名蓮 (こやまいけだいみょうばす)

斑一重大型、斑は少ないタイプ。鳥取市湖山池に生育していた蓮。湖山池からは2013年に消滅した。鳥取市は湖山池の側に淡水池を設け保存に努めている。

Zm-5 大灑錦 (たいさいきん)

斑八重中型、斑が多いタイプ。中国種。中国では「大洒錦」と書き、日本で表記に苦労があった。花弁は白地に紫紅の斑が多く入り、花弁の表と裏の紋様は異なる。比較的小さい鉢でも咲き、花つきも良い。

Zy-1 バージニア蓮 (ばーじにあばす)

黄一重中型種。アメリカバージニア州の自生種で、花蓮品種の中では現在一番濃い黄色である。花弁の先は丸く、舟底形で、弁先に黒点があるのが特徴。葉は厚く、濃い緑色で、丸い。葉柄が刺が少なくつるつるしており、黄色味がある。また葉面もつるつるしている。実の形も一番丸い部類である。

Zy-2 ウイスコンシン蓮 (ういすこんしんばす)

黄一重中型。アメリカウイスコンシン州にあるキバナハス。ミシシッピ川上流で王子蓮系と考えられる。

Zy-3 キバナハス (きばなはす)

黄一重中型。アメリカキバナハスのこと。

Zy-4 オハイオ蓮 (おはおいばす)

黄白一重中型。つぼみは円錐形。花色はアメリカ産種としては一番黄色がうすい。弁は長く、一見「王子蓮」に似ているが、花の開閉で、特に閉じ方は外弁の1~2枚だけ規則型をなす程度で、他の蓮とあまり変わりはない。萼は早落性で、実は円形でなく棒状であり、白い縦縞が入っている。荷鼻は「王子蓮」と東洋産種の特徴を兼ね備えていることから、東洋産種との自然交雑によってできたものとみられている。

Zy-5 威州黄蓮 (いしゅうおうれん)

黄一重中型。アメリカウイスコンシン州のマッド湖から2005年9月に池上正治氏が採取した実を、2006年に育成されたもの。

Zk-1 舞妃蓮 (まいひれん)

 1966年阪本祐二氏が「王子蓮×大賀蓮」の人工交雑によって作出した。つぼみは円錐形。弁は丸弁で長く花径30cm前後になる。花の開閉状況は「王子蓮」の形態を受け継いで不規則である。花色は、淡黄色地に赤のぼかしという中間型を表す。

Zk-2 紅舞妃蓮 (べにまいひれん)

黄紅一重大型種。舞妃蓮の実生から育成されたもので、舞妃蓮を桃色にしたような蓮である。花色は桃色に淡いクリーム色がかかり、退色は比較的遅い。花弁は舞妃蓮より細弁で弁質は比較的柔らかい、閉花は、キバナハス系の特徴である不規則なたたみ方となる。

Zk-3 古幡王子蓮 (ふるはたおうじばす)

黄紅一重大型種。王子蓮の実から育成されたもので、品種名は育成者古幡光男氏に因む。花弁は細長く黄白色を帯び、先端に淡赤があるが、3日目には白色となる。特に1日目は黄紅色に淡緑を帯び、2日目の花容は優美で、花蓮の中でも華麗さでは随一である。

Zk-4 ミセス・スローカム (みせす・すろーかむ)

黄紅八重大型種。アメリカのスローカム水生農場において、アメリカ黄蓮種と紅色八重種(ローズ・プレナ)の交配により育成されたもの。黄紅系では、代表的な八重種。花色は淡黄赤色であるが、開花3日目には赤色味が抜け、淡黄の八重ハスになる。また、すっきりした甘さの中に少し薬くささがあるハスの神秘的な香りを漂わせ、妖艶な花である。

Zk-5 小三色蓮 (しょうさんしきれん)

黄紅一重~半八重、小型~中型種。中国育成種。小舞妃の実から生じたもの。三色は、基部の黄、中程の黄白、先端部の桃紅をいう。1日目は黄紅色が全体に帯状に入る。2日目には、桃紅色が褪色し全体が黄白に、弁先に桃紅が残る程度となる。3日目はほとんど黄白となる。

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